- 1993年にPCエンジンCD−ROM2で発売された格闘ゲーム「フラッシュハイダース」の続編に当たる作
品。獣人化の能力を持つウォレス、魔法を使うメイジア、機械と融合した肉体を持つボランゾの3種族が武闘大
会「バトルタイクーン」で頂点を目指す。
アドバンスモード(いわゆるストーリーモード)では大会で勝ち進むだけではなく、金を稼いで装備品を買い、
自分のキャラを強化させることが可能。もちろん育てたキャラは対戦で使うことができる。スーパーファミコン
の格闘ゲームの中ではゲームスピードは速い方なので爽快感はなかなかのものだ。また、パッケージイラストか
らは想像もできないような、おちゃらけたストーリーもツボ。例えば、メイジアの吸血鬼シーナは悪徳商法に引
っかかった主を助けるために、ボランゾの女盗賊カルナーサは機械でできた胸では魅力が無いと嘆き、改造して
もらうために出場するのだ。
欠点は前作を知らないと人物関係がわかりにくいことと、音楽の貧弱さ。特に音楽はファミコンにも劣るくらい
寂しいので「前作がCDだったから今回は大目に見よう」という気にすらなれない。
1990年代半ばはスーパーファミコンを始め、いろいろな機種で多くの格闘ゲームが発売されたが、本作はそ
の中でもかなり高水準にあると思う。今なら千円以下で入手できるようなのでお買い得。一昔前の格闘ゲームに
興味のある人がいたら、私はまず本作を勧めたい。
(text by リドル)
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