- ゲームボーイカラー対応の対戦型ダンジョンRPG。聞き慣れないジャンルだが「自分のダンジョンにトラップとガーディアン部隊、守備部隊を配置。次に侵攻部隊を相手のダンジョンに送り込み、自分のガーディアン部隊がやられる前に相手のガーディアン部隊を倒せば勝ち」というものだ。ガーディアンとなる主人公は12人おり、誰を選ぶかによってストーリーや部隊を編成するために召喚できるキャラに違いが出る。キャラクターデザインはおおつきべるの氏が担当しており、クールな美青年剣士ネメシス、ラーメン大好きな関西弁魔術師バッツ、周囲に認められないことに腹を立てパンク野郎になったアルビオ、四字熟語を好んで使う野生少女アマリリスなど、主人公キャラはどれも魅力にあふれている。ストーリーもシリアスなものからコメディまで幅広くそろっている。
しかし、ほめてばかりもいられない。ゲームが進むとほとんどのキャラが強力な技を習得するため、戦闘が「先にその技を仕掛けた方が勝つ」という大雑把なものになりがちになる。そしてキャラの育成には多大な時間を要する。さらにセーブは1ヶ所にしかできないため、別の主人公のストーリーを楽しみたい場合は今までのデータを消さねばならない。このように、決してゲームバランスが良いとは言えない。説明書がシステム面について記述不足な点も気になる。しかし、それらを補って余りある面白さがあることは確かで、根気さえあれば年単位で遊べる作品だ。 (text by リドル)
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